Gate Research：RippleがRLUSDをEthereum Layer 2ネットワークに拡大 | Visaがステーブルコインアドバイザリーサービスを開始

暗号資産市場概況

• BTC（-4.20%｜現値：85,740 USDT）：先週、ビットコインは95,000 USDの重要レジスタンスを明確に突破できず、その後も軟調に推移し、コアな需給ゾーンへと徐々に戻りました。日足では100日・200日移動平均線が現値の上で100,000 USD付近にあり、やや下向きで中期的な弱気テクニカル構造を一層強めています。一方、現在はボリンジャーバンド下限に近づき、RSIとKDJも売られ過ぎ水準にあることから、短期的な下落圧力は弱まっています。79,000～82,000 USDのレンジは依然として最重要の需給サポートゾーンで、過去に強い買いが入り、今回の調整局面のローカル安値が形成されました。価格が再び下押しされた場合、この領域が強気派の主防衛ラインとなる見通しです。一方、94,000 USDを日足で再び上回れば、トレンド反転の初期シグナルとなります。それまではレンジ内での持ち合い・修正的な推移が継続する可能性が高いです。
• ETH（-5.97%｜現値：2,935 USDT）：イーサリアムは直近で反発を試みましたが、持続的な上昇を支える明確な需要はなく、主要レジスタンスも回復できていません。過去24時間でETHは3,000 USDの心理的節目を下回りました。日足ではMA5・MA10・MA30が明確な下落トレンドを形成し、MACDもデッドクロスとなっており、弱含み・売り圧力が続いています。下値では2,500～2,600 USDのレンジが最重要の需給サポートゾーンで、この領域はサイクル初期の強い上昇モメンタムの起点であり、市場構造の下限でもあります。価格がさらに下落した場合、このゾーンが強気派の重要な防衛エリアとなり、中期トレンドの指標となります。
• アルトコイン：過去24時間でアルトコインは全体的に下落し、XRPは6.21%安、SOLは3.58%安でした。Altcoin Season Indexは21で、極めて慎重なリスク姿勢を示しています。
• マクロ：12月15日、S&P500は0.16%安の6,816.51、ダウ平均は0.09%安の48,416.56、ナスダックは0.59%安の23,057.41で終了しました。12月16日3:00 (UTC)時点のスポット金価格は1オンス4,287 USDで、過去24時間で0.41%下落しています。

注目トークン

ACE Fusionist（+22.17%、流通時価総額：22.90百万USD）

Gateマーケットデータによると、ACEは現在0.2727 USDで取引されており、過去24時間で22.17%上昇しています。FusionistはUnityとHDRP技術を用いたAAA品質の体験を実現する独立系Web3ゲームです。公正性確保のため、KCPおよびFlatBuffersプロトコルによるバックエンド駆動型計算を採用し、不正リスクを大幅に低減しています。

ACEの直近の急騰はテクニカルブレイクアウトが主因で、価格は7日SMA・30日MAを上抜け、RSIは67.62まで上昇し買われ過ぎ水準に接近。取引量は1,370%増の99百万USDに達し、強い強気センチメントが確認されました。

FHE Mind Network（+98.01%、流通時価総額：30.88百万USD）

Gateマーケットデータによれば、FHEトークンは現在0.12452 USDで、過去24時間で98.01%上昇。Mind Networkは量子耐性の完全準同型暗号（FHE）インフラを開発し、安全なデータ・AI計算で完全暗号化インターネットを実現します。業界大手と連携し、Web3・AIエコシステム全体で信頼性の高いAI・暗号化オンチェーンデータ処理の新標準となるゼロトラストインターネットプロトコルHTTPZを構築中です。

FHE急騰の主因は、Chainlinkが新たにローンチしたFHE Privacy Bridgeです。ChainlinkのCross-Chain Interoperability Protocol（CCIP）を活用し、機密情報を公開せずに暗号化クロスチェーンメッセージを実現。これによりエコシステム連携からインフラ統合へとパートナーシップが深化しました。

SOMI Somnia（+8.12%、流通時価総額：53.27百万USD）

Gateマーケットデータによると、SOMIは現在0.3230 USDで、過去24時間で8.12%上昇。Somniaはメタバース間をつなぐLayer 1ブロックチェーンおよびオムニチェーンプロトコル群で、新たなオープンかつ統合的な仮想社会を目指しています。既存NFTのアップグレードにより、開発者に高い移植性・リミックス性を提供します。

12月15日、SomniaはEVM互換Layer 1技術の革新として、MultiStreamコンセンサスメカニズムとIceDBデータベースを紹介。これにより100万TPS超・サブセカンドファイナリティを実現。基盤性能とエコシステムの成長で高性能期待が高まり、SOMI価格を押し上げました。また、NBA選手Tristan Thompsonが11月にSomnia基盤のファンアプリ「Basketball.fun」を開始し、認知度向上にも貢献。開発者による採用が進み、ゲームやソーシャルなど高性能が求められるアプリ対応が拡大、累計テストネット取引数は100億件を突破しています。

アルファインサイト

Visaがステーブルコイン・アドバイザリーサービスを開始、エンドツーエンドの戦略・実装ソリューションを提供

12月15日、Visaは銀行・フィンテック・加盟店・企業向けにステーブルコイン戦略の策定・導入を支援する「Stablecoins Advisory Practice」を立ち上げました。本サービスはVisa Consulting & Analyticsのもと、市場分析・戦略立案・技術統合・実装支援など包括的なアドバイザリーを提供し、クロスボーダー決済やB2B取引などをカバーします。これは伝統的金融機関による実需拡大を反映したものです。

グローバルなステーブルコイン市場の急拡大と規制明確化が進む中、Visa自身のステーブルコイン決済事業も年換算約35億USDの取引高に達し、デジタル資産へのコミットメントを示しています。初期顧客にはNavy Federal Credit Union、Pathward、VyStar Credit Unionが含まれ、伝統的金融機関が実験段階から本格導入に移行しつつあることがうかがえます。Visaの戦略は、ステーブルコインが主流金融インフラの中核へ進化していること、および大手決済企業のデジタル通貨分野での実行加速を示します。

Ripple、RLUSDをEthereum Layer 2ネットワークに拡大

12月15日、Rippleは自社ステーブルコインRLUSDをOptimism、Base、Ink、Unichainなど複数のEthereum Layer 2ネットワークに拡大すると発表しました。まずテスト段階から開始し、来年にはNYDFS（ニューヨーク州金融サービス局）の規制承認を前提に本格展開予定です。パイロットではWormholeのNative Token Transfer（NTT）標準を統合し、RLUSDがラップド資産や合成資産を使わずネイティブのままチェーン間移動可能となります。これにより流動性の健全性と規制対応を維持しつつ、幅広いDeFiユースケースや取引速度・コスト効率も最適化されます。

この拡大は、コンプライアンス・クロスチェーン相互運用性・スケーラビリティの業界進展を反映しています。Ethereum Layer 2参入で、RLUSDはEthereumメインネットのセキュリティを活かしながらコスト・レイテンシーを大幅削減するロールアップ技術を活用。最も活発なDeFiインフラ層にステーブルコイン流動性を供給し、実需を拡大します。技術面ではWormholeのNTT標準によりラップド資産特有の信頼前提や摩擦を回避し、RLUSDがネイティブでクロスチェーン流通可能。これによりシステミックリスクを抑え、資産健全性・コンポーザビリティを維持し、高頻度・複雑なDeFiアプリケーションの堅牢な基盤を提供します。

Circle、Axelar初期開発チームInterop Labsと知的財産を買収へ、クロスチェーン相互運用性を加速

12月16日、CircleはInterop Labsチームとその独自知的財産の買収契約を締結し、取引は2026年初頭に完了予定と発表しました。Interop Labsはクロスチェーン通信・トークン転送の先進フレームワークAxelarの主要開発者で、グローバルなオープンソースコミュニティと連携しAxelarネットワーク・プロトコルの進化を推進してきました。買収後、Circleはチームの技術力とエンジニアリング力を直接取り込み、エンタープライズ向けLayer 1ブロックチェーンArcの開発とクロスチェーントランスファープロトコルのアップグレードという2大戦略を強化します。なお本取引はInterop Labsチームと知的財産のみが対象で、Axelarの独立性は維持されます。Axelarネットワーク・財団・AXLトークンは引き続きコミュニティ主導で運営され、オープンソースコード・知的財産も一般公開されます。

戦略的には、Circleは世界最大級の米ドルステーブルコイン発行者としてクロスチェーン相互運用性を中核利益と位置付けています。USDCの拡大には、異なるブロックチェーンやアプリ間を安全かつシームレスに移動できることが不可欠です。本買収により、Axelarの実績あるクロスチェーン通信機能をArc・CCTPに内製化し、開発サイクル短縮とともに、機関投資家向けのコンプライアンス・セキュリティ要件に応じた相互運用性の高度化を実現します。


参考文献

• Gate, https://www.gate.com/trade/BTC_USDT
• Farside Investors, https://farside.co.uk/btc/
• Gate, https://www.gate.com/trade/ETH_USDT
• Fortune, https://fortune.com/2025/12/15/visa-launches-stablecoins-advisory-practice/
• X, https://x.com/circle/status/2000612489139232874
• CoinDesk, https://www.coindesk.com/tech/2025/12/15/ripple-expands-usd1-3b-rlusd-stablecoin-to-ethereum-l2s-via-wormhole-in-multichain-push

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