「社交恐怖症のタクシー奇遇記、うっかり恋愛ドラマの助手席へ」



今日は外出してタクシーを呼んだんだけど、普段友達の車に乗る癖で、そのまま助手席に座っちゃった。乗ってから気づいたけど、乗ったのはBMWだった。

イケメンのお兄さんが運転していて、「こんにちは」と声をかけてくれた。声はとても静かで、顔が少し赤かった。信号待ちの時に小声で「シートをもう少し下げても大丈夫ですよ、そっちの方が楽かもしれません」と言ってくれた。

それで、なんでBMWでDiDiをやってるのか聞いてみたら、「最近商売がうまくいかなくて、家に何日かいてちょっと退屈だったから、ちょっとやってみようと思って。今日が初日です」「いろんな人に出会えるかなって思って…」と答えてくれた。

それからずっと、二人とも社交恐怖症だからか、ほとんど会話はなかった。私も急遽、友達の家に行き先を変更することにした。目的地を変えていいか聞いたら、彼は優しい目で振り向いて「大丈夫ですよ」と言ってくれた。少し間を置いて、「どこへでも、お送りします」とも言ってくれた。

なんだかこのセリフ、ちょっと意味深な気がして、私は一瞬言葉を失ってしまい、静かに目的地を変えた。あとは適当に会話をする感じで、何とも言えない、ちょっと変な雰囲気のドライブだった。

残念なのは、最後まで連絡先を交換しなかったこと。もし交換してたら、友達に紹介できたのにな、なんて(笑)。でもこの街は広いけど、いつかまたどこかの角で再会するかもしれないね。
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