今回のFRB（米連邦準備制度）の動きには、いくつかおかしな点があります。これをはっきりさせておかないと、今後市場がどう動くか分かりません。まず一つ目のおかしな点は、利下げに対する意見の分裂が非常に大きいことです。FRB内部では激しい議論が繰り広げられ、一部は50ベーシスポイントの利下げで市場が安定すると考え、もう一部はさらに積極的に75ベーシスポイントの利下げを主張しています。ここまでの分裂は近年なかなか見られませんでした。市場の投資家たちもどちらに賭けていいか分からず、ロング派とショート派がせめぎ合い、ボラティリティが急上昇しました。

二つ目のおかしな点は「スマートマネー」が先に動いていることです。データによれば、すでに294億ドルもの機関資金が先回りして市場に流入しています。これは少額とは言えません。加えて最近の流動性状況を見ても、今後さらに大規模な「資金供給（バラマキ）」がある可能性が高いです。資本は常にニュースより早く動くので、何かをすでに嗅ぎ取っているのでしょう。

三つ目のおかしな点は、FRBが2日連続で非公開会議を開催していることです。リポ市場（レポ市場）からは警告シグナルが出ており、多くの機関が急いでポジションを調整しています。こうした集中的な動きは、通常、流動性逼迫に備える前兆であり、市場のどこかで資金繰りが苦しくなっていることを示しています。

四つ目のおかしな点は、1時間で決定が下されたことです。通常、金利決定会合はそんなに早く終わりません。この「電撃決定」は、システミックリスクに直面した時だけ現れるものです。まるでFRBが「火消し」に走っているかのようですが、今のところ具体的にどこに問題があるかは分かっていません。

米国株の様子を見ても、マイニング企業や取引関連セクターが上昇しており、前回の相場上昇開始前の流れとほとんど同じです。経験豊富な投資家なら「株式市場が舞台を作り、暗号資産市場が主役を演じる」流れが何度も起こっていることを知っています。いまやウォール街の資金の動きは明らかなので、あとは暗号資産市場がこの熱狂に乗れるかどうか、注目です。

暗号資産市場についてですが、最近「ETHが1万ドルに到達する！」という声が多く聞かれます。本当に信じていいのでしょうか？整理してみたところ、ETH価格上昇を実際に支える3つの要素がありました。

一つ目の要素は、ETHがパブリックチェーンの中で圧倒的なリーダーシップを維持していることです。現在、ETHのエコシステムは急速に発展しており、DeFi、NFT、Layer2などの分野が着実に拡大しています。さらに、ステーキングの利回りも安定しており、技術面でも進化を続けています。これらの好材料が重なり「共鳴効果」を生み出しており、現状、他のパブリックチェーンは太刀打ちできません。

二つ目の要素は、12月の大型アップグレードです。今回のアップグレードは主にオンチェーン手数料に関するもので、これによりコストが大幅に削減されます。これによってDAppの利用ハードルが大きく下がり、ユーザーや資金流入が期待でき、ETHの需要面で大きなプラス材料となります。

三つ目の要素は、機関投資家がすでに密かにポジションを取っていることです。スマートマネーは基本的に高値追いをしません。過去のポジションデータを見ても、多くの機関がすでに先回りして潜伏していることが分かります。市場が盛り上がってきた今、彼らはむしろチャンスを待って追加投資を考えているでしょう。こうした機関間のコンセンサスは、個人投資家の一時的な熱狂よりもはるかに信頼できます。

とはいえ、楽観しすぎるのは禁物です。FRB内部のタカ派とハト派の対立はまだ解決しておらず、今後の政策が突然転換し、流動性が引き締まれば、市場は不意を突かれることになるでしょう。ですので、ETHが1万ドルまで駆け上がる道のりは決して平坦ではなく、常にリスク意識を持っておくべきです。

最後に率直な話をしますが、この相場はまるでジェットコースターのようにスリリングですが、感情に振り回されないようにしましょう。私は毎日相場と政策の変化を注視しており、新しい動きがあればすぐに皆さんにお知らせします。もし私の分析が少しでも参考になったと感じたら、ぜひフォローしてください。暗号資産界隈で信頼できる人と一緒に相場を分析するのは、パートナー探しよりもずっと簡単です。一緒にこの変動の大きい市場でチャンスを探し、せっかくの稼ぎ時を見逃さないようにしましょう。

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