2025年のPSEi chartが示唆する市場構図と投資機会

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2025年のフィリピン証券取引所(PSEi)は、東南アジアの中でも特に厳しい環境に直面しました。年初の6,052.92ポイントからスタートした相場は、2024年終値の6,528.79比で7.29%下回り、パンデミック以降最も困難な年となりました。psei chartを見ると、11月には5,584.35まで調整し、5年ぶりの安値を更新しています。

市場低迷の背景は複合的です。国内では洪水対策資金をめぐる汚職疑惑が投資家心理を圧迫し、第3四半期のGDP成長率がわずか4%に留まるなど、経済指標の弱さも露呈しました。一方、外国人投資家は年間を通じて純売り越しを継続し、累計471.3億ペソの資金流出を記録しています。さらにフィリピンペソも歴史的安値圏での推移が続きました。

ただし状況は段階的に改善の兆しを見せています。

S&Pグローバルが11月にBBB+の格付けを付与し、フィリピンが米国から農産物の関税免除を獲得したことで経済活動の加速が期待されるようになりました。12月のBSP(フィリピン中央銀行)と米FRBによる利下げも、市場の下値支持材料となっています。

こうした環境下で、注視する価値があるのがGlobe Telecomです。同社は単なる通信キャリアから、金融・医療・テクノロジー領域への経営転換を遂行してきました。

事業の多角化戦略が明確

Globe Telecomの傘下にはGCashを運営するMyntがあり、GCashは「フィリピン初の50億ドルユニコーン」として600万以上の加盟店を支配するキャッシュレス決済プラットフォームになっています。このIPO実現時の株価上昇余地は相応にあります。加えて遠隔医療のKonsultaMD、スタートアップ投資の917Ventures、ST Telemedia Global Data Centresとのパートナーシップによるデータセンター事業など、複数の成長エンジンを抱えています。

財務基盤の堅牢性

同社はコア純利益の70~76%を配当性向として維持し、5.42~5.8%の配当利回りを提供し続けています。2024年には記録的な売上高とEBITDAマージンを達成しており、コスト管理能力も証明されています。加えてMSCI ESG RatingsでAAの格付け、9年連続のFTSE4Good Index採用など、ESG評価でも認識されています。

5Gネットワークにおいても優位性は明確で、ポストペイド「プラチナ」プランは空港ラウンジアクセスと医療保険を含む高級特典を提供。GFiberプランはDisney+やKonsultaMD遠隔医療をバンドルした最大1.5Gbpsの高速ホームインターネットを実現しています。

リスク要因も無視できない

PLDTの企業・固定ブロードバンド部門でのリード、DITOなどの新規参入者による競争激化は存在します。また一部アナリストは、フィンテック資産によるバリュエーションプレミアムがGCash成長率の変化に対し株価の感応度を高めると指摘しています。

転換完了企業としての評価

市場が調整局面にある中、Globe Telecomは従来の通信事業と新規デジタルビジネスのバランスを取りながら成長を続ける数少ない企業です。psei chart全体が下値を探る環境にあってこそ、構造的な事業転換を完了した企業の相対的な価値が評価される局面が近づいているといえます。

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