XRP価格が2ドルの重要なサポートレベルに接近、下降三角形の構造が下落リスクの拡大を示唆

XRP価格動向は重要な局面に差し掛かっている。下降三角形のパターンがさらに収束する中、市場は潜在的な下落に対する懸念を強めている。執筆時点で、XRPの取引価格は2.03ドルであり、過去24時間で1%の小幅上昇を示すが、全体的な動きは依然として弱気である。過去1週間、XRPの価格は1.99ドルから2.17ドルの範囲で変動し、下降三角形の尖端付近に位置しており、明らかに収縮していることから、ブレイクアウトの兆しとみられる。

長期的な観点では、XRPは過去1か月で14%下落し、7月に付けた歴史高値3.65ドルから約45%の調整局面にある。取引活性も低下し、現物の日次取引量は30.8億ドルにまで落ち込み、26%の減少を記録している。デリバティブ市場も同様に弱含み、CoinGlassのデータによれば、先物取引量は25%減少し、未決済ポジションも36.9億ドルに小幅縮小している。現物とデリバティブの取引量がともに低迷していることは、市場参加者がリスクを回避し、明確な方向性を待つ姿勢を示している。

最近のファンダメンタルズも価格を押し下げる要因となっている。ETFの資金流入は大幅に鈍化し、Ripple関連商品の市場熱も冷え込み、資金費率がマイナスに転じて空売り圧力が増している。Santimentのデータによれば、市場の恐怖感は高まり、強気ポジションは異常に低水準に留まっている。

しかし、市場には新たな好材料も存在している。12月11日にHex Trustは、LayerZeroを介してXRPをSolana、Ethereum、Optimismなどの主要チェーン間で流通させる1:1サポートのWrapper XRP（wXRP）をリリースし、当日だけで1億ドル超のロックインを達成した。さらに、Rippleの安定コインRLUSDに関連するDeFiアプリも開始されている。このクロスチェーンの進展は、特にSolana上で強い需要を生み出すなど、XRPエコシステムに新たな成長促進剤をもたらしている。

テクニカル分析の観点では、日足チャート上の下降三角形パターンが依然主導的であり、これは下落トレンドの継続を示す典型的なパターンである。より低い高値が次々に形成され、売り手が反発局面でも優勢を維持していることを示している。2ドルのサポートは何度もテストされており、買い手の勢いは弱まっている。RSIは42付近で推移し、モメンタムは低迷している。複数の移動平均線が価格の上方に位置し、下向きに傾いているほか、MACDはゼロラインより下にあり、いずれも反発の勢いが乏しいことを示す。

もしXRPが2ドルを割り込めば、下降三角形の下落継続が確認され、さらなる下落を誘発する可能性が高い。一方、逆に上昇トレンドラインを突破する場合は、テクニカル的な反発につながる可能性もあるが、現状の弱気構造を考慮すると、反発の可能性は限定的である。投資家は2ドル付近の最終的な動きを注視し、短期的なトレンド方向を判断する必要がある。