StreamのxUSDが0.2ドルに連動解除！これらのプロトコルが「自分でお金を印刷する仕組み」を理解しよう

Stream Financeが9,300万ドルの巨額損失を出し、xUSDは0.2ドルまで脱鉤、連鎖リスクが複数のDeFiプラットフォームに急速に拡散！この仕組みは何なのか？（前提：安定コインxUSDが0.54ドルから脱鉤、Balancerのハッキングで崩壊が加速）（補足：USDeは深夜に最低0.65ドルまで脱鉤！連鎖清算が合成安定コインの脆弱性を露呈）DeFiプロトコルのStream Financeは11月4日に、外部ファンドマネージャーの関与により約9,300万ドルのユーザー資産が失われ、すべての引き出しと預金を一時停止したと発表。関連するステーキング安定コインのxUSDは深刻な脱鉤を起こし、執筆時点で約0.2ドルに下落、80%以上の下落を記録している。

連鎖リスクは3億ドル規模に？研究チームがDeFiの関係性を整理 Yields and More（YAM）というDeFi研究チームは、この問題に関する調査報告を公開し、Stream Financeに関連する直接債務と安定コインの曝露合計が2.84億ドルを超えると指摘。Euler、Silo、Morpho、GearboxなどのプラットフォームがStreamの合成資産（xUSD、xBTC、xETH）を保有している。

報告によると、DeFiファンドとキュレーターのTelosCは約1.23億ドルのリスクを抱え、Elixirは約6800万ドルの貸付を提供し、これがその安定コイン支援の65%を占める。YAMはまた、リストは完全ではなく、実際の資産規模や影響範囲は未確定であり、DeFi側の公式認証待ちであるとも述べている。

最大の債権者Elixirは、Streamに対して1ドルの価格で貸し出した資産の全権利を持ち、返済を開始しているが、Streamは弁護士の確認後に賠償対象と金額を確定させてから返済を進めると表明。xUSDの脱鉤と曝露リストの拡散により、最終的に誰が損失を負い、清算の順序がどうなるかが短期市場の焦点となっている。

さて、多くの人が気になるのは、Streamが「自分で通貨を発行」できる仕組みだが、DeFi開発者の@Schlagoniaが詳しく解説した内容を紹介する。

【要約（TLDR）】 Stream（xUSD）とElixir（deUSD）――おそらく他のプロジェクトも――が互いに循環的にトークンを発行し合い、TVL（総ロック価値）を水増ししている。これは長らく見られなかったポンジスキームの一種だ。

（注：読みやすさとXプラットフォームの文字数制限のため、取引ハッシュやアドレスは後続のツイートで公開予定。）

調査はEthereumメインネットから始まる。昨夜、StreamのxUSDウォレット（アドレス0x15）にUSDC資金が入った。

【循環の流れ】

1. USDC約440万ドルをアドレス0x33に送付。
2. 0x33はCow Swapを使いUSDTに交換し、その結果はアドレス0x25へ。
3. 0x25はオンチェーンのミントコントラクト（0x69）を使い、同等のdeUSDをミント。
4. deUSDは0x25から0x33へ送られ、その後0x33からメインウォレット0x15へ。
5. これらのdeUSDはクロスチェーン（AVAX、World Chainなど）に移され、借入プラットフォームで担保として使われ、USDTやAUSDに交換されてUSDCに戻し、再びメインネットへ。

この循環を1～2回繰り返し、各回の金額や借入市場は異なる。結果的に、StreamはdeUSDを次々にミントし、それを担保に安定コインを借り、さらにdeUSDを発行している。昨日だけで約1,000万deUSDを発行。

【ポイント】 この手法は非常に攻撃的だが、「詐欺」とまでは言えないレベルだ。

第二段階：一般的なレバレッジループでは、最後の取引は通常、担保の補充だけだが、Streamには「特殊能力」がある。彼らのウォレットは、xUSDの発行に使われるUSDCをすべて受け取り、そのUSDCを使って再びxUSDを循環的にミントできるのだ。

昨日は、約190万ドルのUSDCで約1,450万のxUSDを生成。これは、xUSDが1:1の裏付けを持たず、実質的には約0.4ドルの支援しかないことを意味する。

【なぜこれをやるのか？】 xUSDは主にEulerやMorphoなどでレバレッジループに使われるが、誰が空から発行されたトークンに何百万ドルも貸すだろうか？答えはElixirだ。彼らは追加の1,000万ドルのUSDTを持っている。

具体的には：

1. そのUSDTを「Elixir sUSDSマルチシグウォレット」（0x73）に送付。
2. そこからCow Swapを使いUSDTをUSDCに交換し、アドレス0x1bへ。
3. 0x1bはUSDCをPlume Networkに橋渡し、Safeアドレス0xaFへ。
4. そこからUSDCをMorphoの市場に預け入れ、担保としてxUSDを提供。 この市場は非公開だが、現在7000万ドル超のUSDCが預けられ、約6500万ドルが借り出されている。

StreamはこのxUSDを使ってUSDCを借り、再びメインネットに橋渡しし、最初のループに戻る。

興味深いことに、調査中に新たな循環操作が始まった模様。おそらく、他の安定コインパートナーも同様の手法を使っている可能性が高い。

【結論】 システムの実際の担保率は不明だが、1ドルあたり0.1ドル未満の実質支援しかないと推測される。誰もが一夜にしてTVLを10～15%増と宣言できるこの状況、果たして誰が本当の損失を負うのか？